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いよいよ最終日です

2011.04.10 Sunday
201104101.JPG

藤田正堂うるしの器展―父 清正とともに―は、4月11日最終日を迎えます。
最終末の土曜日は本当に沢山のお客様にお越しいただき大盛況!!!
明日最終日、藤田さんも在廊されますので見逃した方は是非お越しください。

さて、
藤田正堂氏の作品にみられる「蒟醤キンマ」という技法は皆さまご存知でしょうか。
弘前では「津軽塗」が有名なので、その他の技法作品を見られる機会というのはなかなか限られます。

キンマの歴史はこちらから見ていただくとして、その技法について簡単ご説明したいと思います。

漆を十数回塗り重ねた厚みのある綺麗な塗面に仕上げます。 その後、その面を文様に彫りこんでいくのですが、先の鋭い蒟醤専用の刃物で両手を使い押しながら彫る感じです。
蒟醤というと線彫や点彫をよく見かけますが、藤田さんの作品は大きな彫りをすることもあります。 
その凹んだ部分に色の漆を数回塗り重ね充填します。その後、平らに研ぎ付け磨きます。 
彫りの深さにより充填した色漆のどの層の色が出るのか変ってきます。
と説明しても、この写真の作品のどの部分が彫った所でどこが点彫りなのかわからないですよね。。。  是非会場へ。
その作業たるや、まさに忍耐だと思います。ひとつの花びらを点彫りするのにも丸1日かかることもあるそうです。それを全面点彫りするとなると、想像するだけで私なら眠りに落ちてしまうところです。
蒟醤作品を眺めれば眺めるほどに、その優雅さや繊細さは他の技法と比べてぐんを抜いています。
たとえ表面ツルツルに平らだとしても、ものすごい立体感というか奥行感があるのです。それも点彫りの大小の濃淡によってできるものだったり彫りの深さによってできるモノだったり。 
私がこの作品の所有者になったのなら、1日8時間、毎日一生眺めていられます。どんどん吸い込まれ無に陥ったあとは一皮も二皮もむけた新しい自分に出会えるのではないかと感じます。 わかりにくい例えですいません。


ちなみに、写真の側面に見える黄色と朱のストライプの部分は「彫漆」という技法で、漆を何十回も塗り重ねてできた板状のものをスライスしたものです。
つまり、写真でみえる黄色の細い線でも、黄漆を十数回塗り重ねてできた純粋な漆だけでできた厚みなわけです。
 
技法の説明をしましたが、その素晴らしさは実物を間近で見るだけで簡単に感じられる事です。
きっと藤田さんは鼻呼吸だと思います。 口呼吸の人は集中力がないそうなので・・・^^;私です。
 
ものの価値はそれぞれです★
それを判断できるチャンスがある場所がカサイコでありたいと思います。 
数百円から数百万円まで幅のあるギャラリーなんて、この世にあるのでしょうか。  本人も恐ろしくなるようなコンセプトですが、可能性のあることと信じて、お客様自身で感じ学び判断できる場所を提供〜したいと思っとります。
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